4つの局面で考える!陸上・短距離が速くなるコツや練習方法とは?

スポーツを知る

4つの局面で考える!陸上・短距離が速くなるコツや練習方法とは?

2023/07/29

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「短距離を速く走るコツが知りたい!」

「スタートが上手くなる練習が知りたい!」

「後半の失速を抑えられるようになりたい!」

陸上・短距離の練習をしている方、またこれから始めようと思っている方の中にはこのような悩みを持つ方も多いと思います。

短距離、特に100mは「スタート」「加速疾走」「中間疾走」「フィニッシュ」の4つの局面に分けられます。それぞれの局面にコツや適した練習方法があり、それらを理解したうえで練習に取り組むことが大切です。

本記事では、陸上・短距離を”4つの局面”に分けて、各局面のコツや練習方法を解説していきます。

【局面①】スタート

短距離はコンマ1秒を争う世界。スタートの出遅れが大きなロスを招きます。逆にスタートが上手くなれば、単純に出だしが速くなるだけでなく、その後の大きな加速にもつながります。ここからはスタートが上手くなるコツや練習方法を解説していきます。

スタートのコツ

スタートのコツは大きく3つ。

 

①前脚でブロックを思い切り押し、後脚は素早くスイング

②頭をすぐに上げない、前傾姿勢を維持

③リラックスと集中

 

①のコツはスタートの瞬間。スターティングブロックにセットした前脚で思い切りブロックを押し、後脚は素早く前方にスイングします。とにかく脚を前方に持っていくことに意識が向きがちですが、ブロックに圧力をかけることも重要。圧力をかけた分、大きな反発を得られます。練習で最も力を入れやすいブロック位置を見つけ、”押す”イメージを身につけましょう。

 

②のコツはスタート直後。気持ちが前のめりになり焦りが出てしまうと、すぐに頭が上がり通常のランニング姿勢に移行してしまいます。スタートから30mくらいまでは頭をすぐに上げず”目線は前方斜め下”に、上半身も前傾姿勢をキープしましょう。しかし、頭を下げすぎたり前傾姿勢を意識しすぎたりして猫背になっては本末転倒です。頭から腰までが真っ直ぐになるよう意識しましょう。

 

③のコツは技術というよりは精神面のポイントとなります。短距離のように爆発的な力、スピードを生み出すには筋肉を一気に収縮させる必要があります。常に緊張した状態だと筋肉も硬直しスムーズに収縮できません。スタートまでは気持ちも身体もリラックス。そして、耳はスターターの号砲に集中しましょう

スタートが上手くなるための練習方法

スタートが上手くなるための練習方法としておすすめなのが、「壁を使った練習」です。

 

・壁に両手を当て片足を後ろに引き、スタートの姿勢をつくります。前足は走りの動作と同じく引き上げた状態をキープ。頭から足先までが一直線になった状態ができたら20~30秒キープしましょう。反対も同様に行います。

 

・次にその状態から素早く脚を切り替える動作を10回行います。

コツは腰を入れて「くの字」にならないよう一直線を意識すること。初めは一直線をキープできる角度からで良いので、慣れてきたら45度くらいになるまで脚を引きましょう。

【局面②】加速疾走

加速疾走局面とは、スタート直後から最大速度に到達するまでの区間を指します。ここで上手くピッチとストライドを上げ加速できるかが重要。ここからは加速疾走局面の走り方のコツと練習方法を解説していきます。

加速疾走のコツ

加速疾走局面のコツは大きく2つ。

①地面を力強く押す

②大きな腕の振りで推進力を生み出す

 

①のコツはその言葉通りで、グッグッと地面を押すように走ることです。スタート直後はピッチを上げようとすることに意識が向きがちですが、しっかりと地面を押して走ることで地面から大きな反発を受けることができます。また、“押す”ことに集中することで前傾姿勢を保ち、上体の起き上がりを抑えることもできます。

 

②のコツは脚だけでなく腕の振りも使って加速していくことです。腕を大きく振ることで、①のコツである”地面を押す”力が強くなりより大きな反発をもらえます。また、骨盤や脚を素早く引き出すこともでき、より大きな推進力を生み出します。

上手く加速するための練習方法

上手く加速するための練習としておすすめなのが、「坂ダッシュ」です。坂は角度があるので自然とスタート直後に近い状態をつくることができます。

 

・両足と片手を地面につけ、クラウチングスタートで腰を上げた姿勢をイメージした「3点スタート」でスタートします。

 

・距離は30mから徐々に伸ばしていきましょう。

コツは、「腕を大きく使い、地面を押して走る」ことです。加速疾走のコツで解説した走り方を意識して走りましょう。

【局面③】中間疾走

中間疾走局面とは最大速度に達してからフィニッシュ動作に入る直前までの区間で、短距離の4局面の中で最も長い区間とも言えます。約50mで最大速度を迎えると、そこから段々と速度は低下していきます。この局面ではいかにトップスピードを維持し、減速を抑えるかが鍵を握ります。ここからはそのコツと練習方法を解説していきます。

中間疾走のコツ

中間疾走には3つのコツがあります。

①地面に対して垂直に接地

②踵を素早く引き付ける

③腕振りはリラックス

 

①のコツは着地の際、足先から膝までが地面と垂直になるように接地をするということです。「重心の真下で接地」と表現されることもあります。膝が伸びて重心より前で接地してしまうとブレーキ動作となり減速につながってしまいます。また、身体が前のめりになりすぎて重心より後ろの接地になると、単純に前方向へのスピードが生まれません。最も地面に力を伝えやすいのは垂直方向。普段の練習から意識するようにしましょう。

 

②のコツは着地後、後ろに流れた脚を素早く臀部(お尻)の方へ引き付けるということです。この素早い引きつけ動作を身につけることで、次の一歩を出す時間が短縮しピッチが向上します。また、脚を引き上げる力が強くストライドの向上にもつながります。

 

③のコツはそのままの意味で、リラックスした腕振りを行うことです。短距離・長距離問わず、ランニング動作は上半身と下半身の連動が重要。上半身がガチガチに固まってしまうと脚の引き上げ動作もスムーズに行うことができません。大きく振ることは重要ですが、緊張して力みすぎないよう注意しましょう。

トップスピードを維持するための練習方法

中間疾走の練習としておすすめなのが、加速走です。加速走は決められた区間を最大速度で走り抜ける練習のことです。

 

・スタート〜30mで最大速度まで加速する。

・30〜60m(20〜30m間)で最大速度を維持し、その後徐々にスピードを落としていく。

 

コツは、スピードを維持する区間でピッチを落とさないこと。脚の回転を意識してトップスピードをキープしましょう。

【局面④】フィニッシュ

最後はフィニッシュの局面です。陸上競技ではフィニッシュを「選手の胴体が5㎝幅のフィニッシュラインの手前側に到達した時」と定義。胴体はトルソーともいい、フィニッシュラインに到達する瞬間にトルソーを突き出す技術が求められます。

フィニッシュのコツ

フィニッシュのコツはズバリ1つ。「自分のリズムを崩さない」ことです。

フィニッシュはトルソーが通過した瞬間。多くの選手が最後に胸を突き出してゴールしています。この瞬間的に突き出す技術は重要ですが、意識しすぎると走りのリズムが崩れフィニッシュ直前で減速してしまいます。

最後の最後まで自分のリズムを保ち、フィニッシュラインを通過する瞬間にのみ、グッとトルソーを突き出すようにしましょう。

失速を抑えるための練習方法

ここでは、フィニッシュの瞬間ではなく後半の失速を抑えるための練習方法をご紹介します。おすすめなのは「40秒間走」です。

・250m、260m、270m、275m、280m…と徐々に距離を伸ばしていき、それぞれの距離を40秒で走り切ります。つまり距離が増えるごとにスピードも増していくということです。リカバリーは5分。

 

・距離を伸ばしていき、40秒をキープできなくなったら終了です。

コツはフォームを崩さないことです。短距離、特に100mの選手からすると長い距離に感じ、後半はきつくなると思います。しかしフォームが崩れては本末転倒です。悪い癖がついてしまう可能性もあるので多少スピードが落ちても理想とするフォームをキープしましょう。

まとめ

いかがでしたか?今回は陸上・短距離の走り方のコツと練習方法について解説しました。短距離はただ闇雲に走っても速くなりません。今回紹介したようなコツを意識して練習に取り組むことで、効率よくタイムの向上に結びつけることができます。ぜひ、参考にしてみてください。

 

<参考記事>

・陸上競技ガイド ルール解説(日本陸上競技連盟)

https://www.jaaf.or.jp/guide/rule/

 

この記事を書いた人

Engate Media編集部

Engate Media編集部

Engate Mediaの編集部です。スポーツ業界やスポーツを支える業界で活躍するキーパーソンのインタビュー記事やスポーツ業界の最新ニュースをお届けします。公式Twitter: @EngateInc

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