氷上の格闘技とも言われているアイスホッケーは、プレイ中に激しいぶつかり合いがあるため、体を保護するため様々な防具を着用しています。
もっとも「これからアイスホッケーを始めたい」という人の場合、どのような道具を用意すれば良いのかわからないという人がほとんどなのではないでしょうか?
そこで本記事では、アイスホッケーのフィールドプレイヤーとゴールキーパーそれぞれで、どのような道具の種類が必要になるのか、初心者の方でも分かりやすいように解説していきます。
アイスホッケーに必要な道具
プレー道具
まずはアイスホッケーのプレーに必須な道具を3つご紹介します。
●スティック
パックを打つために木製、もしくはIIHF(国際アイスホッケー連盟)承認の素材で作られたものを使います。
ブレードの湾曲の向きによって、左利きもしくは右利き用のスティックかどうかが決まります。
●パック
パックは、硬質のゴムで作られています。円盤型で、使用する選手の年代別に硬さや重さが違うのも特徴です。
●スケート
アイスホッケー用のスケートは、フィギュアスケートなどのものと比べて靴の刃が短く分厚いのが特徴です。
また、スケート靴全体が激しい接触プレーなどに耐えることができるように、足首や足などを保護する頑丈な作りとなっています。
防具
分厚く硬いパックが高速で飛び交い、激しいフィジカルコンタクトも認められているアイスホッケーでは、体を守るための防具を全身に装着しなければいけません。
●ヘルメット
過去にはヘルメットをつけることなくプレイする選手が多く、試合中に歯が折れたりするハプニングが度々起こっていました。
現在は試合中だけではなく、試合前の練習の段階で選手たちはヘルメットを着用しています。選手によっては、顔を保護するためにバイザーをつける場合もあります。
●マウスガード
口の中でマウスガードを噛み締めて、選手たちは常に歯を守っています。また、歯だけではなく、転倒による脳への衝撃を和らげるためにも使われています。
●ネックガード
首にガードを巻くことによって、スティックが首や喉に直撃しないように守るための防具です。
●エルボーパッド
エルボーパッドは、肘につける防具です。頑丈な素材で作られており、選手同士の激しいぶつかり合いで肘や関節を怪我しないように守ってくれます。
●ショルダーパッド
ショルダーパッドは、肩と胸部分に装着するプロテクターのことです。肩やが相手にぶつかっても良いように衝撃から守ってくれるだけではなく、動きやすいような構造になっています。
●グローブ
手首から手にかけて、分厚い構造でできているグローブを装着します。
一般的な手袋などでよく見られる手のひらや指の部分だけをくり抜くなど、素手が使えるような改造はアイスホッケーでは一切認められていません。
●シンガード
シンガードとは、すね当てのことです。相手との接触の多いアイスホッケーでは、シンガードが足を守ってくれます。
細かいアイスホッケーのルールに関しては、以下の記事で詳しく解説しているので「道具だけではなくアイスホッケーのルールに関しても詳しくなりたい! 興味がある」という方は、あわせて読んでみてくださいね。
【あわせて読みたい】 |
ゴールキーパーに必要な道具
分厚く硬いパックからゴールを守らなければならないゴールキーパーに関しては、フィールドプレイヤーとは異なる道具を使用します。
フィールドプレイヤーとゴールキーパーの使う道具がどのように違うのか、ゴールキーパーだけ使う道具はあるのかについて以下で詳しく見ていきましょう。
●スティック
ゴールキーパーのスティックはフィールドプレイヤーとは異なり、キーパー専用のものを使用します。
色や素材に関してはフィールドプレイヤーと同じですが、ブレードの部分が幅広く、かつ高くなっているのが特徴です。
●スケート
ゴールキーパーのスケート靴は、フィールドプレイヤーとは異なる特注のものを使用します。
ゴールキーパーは脛に専用の大きい防具を着用しなければならないため、スケート靴もそれに合わせて重く大きい作りになっているのが特徴です。
●ヘルメットとフェイスマスク
ゴールキーパーのヘルメットは、フェイスマスクと一体化したものを使用します。
また、ゴールキーパーのみヘルメットで異なる色を使えるのも、フィールドプレイヤーとの違いです。
●チェストプロテクター
ゴールキーパーのチェストプロテクターは、パックが直撃することを想定してフィールドプレイヤーのものよりもさらに頑丈に作られています。
胸部・腹部・腕をしっかり保護できるようになってます。分厚く硬いパックが時速150kmで飛んできてぶつかったとしても、耐えられる構造になっているのがゴールキーパー専用のチェストプロテクターの特徴です。
●グローブ
ゴールキーパーグローブは、ブロッキンググローブとキャッチンググローブの2種類あります。
スティックを持つ手には、手を保護するためのブロッキンググローブ、スティックを持たない手には、パックを受け止められるようにキャッチンググローブを装着します。
●レッグガード
レッグガードもフィールドプレイヤーのものとは比較にならないほど、大きく分厚く作られているのが特徴です。
キーパーはグローブやスティックだけではなく、足を使って相手チームのシュートを止める場面が多いので、パックがぶつかっても怪我をしないような構造となっています。
まとめ
アイスホッケーで使用する道具や防具の種類について解説してきました。
アイスホッケーの防具は、全部装着すると総重量がなんと10キロを超えます。ゴールキーパーに至っては20キロを超えることも。
分厚いプロテクターやヘルメットで体を守りながら、試合中に激しいフィジカルコンタクトを何度も繰り返すのがアイスホッケーの特徴であり、観戦していて見ごたえのあるポイントです。
アイスホッケーを観戦する際は、どのような道具を使っているか、フィールドプレイヤーやゴールキーパーの道具にはどのような違いがあるのか、ぜひ注目してみてくださいね。
<参考記事>
用具基礎知識|公益財団法人日本アイスホッケー連盟
アイスホッケーで必要な道具一覧をご紹介【初心者必見】|スポスル