バレーボールはスパイクやブロックで”飛ぶ”ことが欠かせない競技です。身長の高い選手も多いですが、ジャンプ力は必ずしも身長に比例するわけではありません。
バレーボール選手は最高到達点を計測することがあります。助走をつけたときと、そうでないときなど状況によって飛ぶことができる高さは異なりますが、代表選手にもなると3メートルを超える跳躍を見せる人も少なくありません。
今回は、バレーボールの最高到達点についてお伝えします。
目次
バレーボールの最高到達点とは??
バレーボールの選手であれば、最高到達点を計測したことがある人も多いかもしれません。
最高到達点という名前どおり、高さに関係しています。バレーボールの選手が指先を伸ばした状態で手を上げて、ジャンプしたときに、地面からの高さがどれだけあるかを計測します。
ジャンプをしたときの高さは、スパイクを打ったり、ブロックに飛んだりするときに参考になります。とはいえ、それぞれ実際の試合ではスパイクとブロックに飛ぶときでは動作が違っています。
スパイクのためにジャンプをするときは通常助走をつけてジャンプをしますが、ブロックに飛ぶときには助走をつけることはあまりありません。ですので、最高到達点を計測するときには、助走をつけたときの場合と、助走をつけずに飛んだときの場合でそれぞれ分けて計測することが一般的となります。
ヤードスティックという測定器を使って測るのが一般的です。ただし学生の部活動などでは学校にヤードスティックがない場合も多いので、手にチョークの粉をつけて、黒板を設置し、タッチした場所に跡をつけるかたちで計測します。
身長が高い選手がより高いジャンプをするのは想定のうちですが、ジャンプ力がある選手であれば、自分より身長の高い選手と同等、あるいはそれ以上にジャンプをすることができます。
また、ミドルブロッカーなどジャンプが得意で、ジャンプが必要とされるポジションの選手は、スパイクとブロックで飛んだときの最高到達点に差があまり出ないのが特徴とされています。
トップの男子選手など350cm近くの最高到達点を持つ選手であれば、大型バスの屋根の部分に届くほどの跳躍力を持っています。
代表選手になると最高到達点はどのくらい?
バレーボールをプレーする選手は、中学生男子でも平均して最高到達点は300cmに近くなります。中学生女子も250cmを超えることが多く、バレーボールに跳躍力が欠かせないことがわかります。
高校男子になると最高到達点は320cm程度が平均、女子においても300cm近くの平均値を出すようになります。もちろんその分身長の平均も高く、高校生では男子で185cm程度、女子で170cm程度の平均身長となっています。
それが日本代表となると、最高到達点はより高いものへ引き上げられます。現在、日本代表チームで活躍している石川祐希選手は、身長192cmの最高到達点が351cmといわれています。これはスパイクを打つために助走をつけた場合ですが、ブロックに飛ぶ、つまり助走なしでも330cmが最高到達点となります。
ほかにも、西田有志選手はスパイク時が346cm、ブロック時が330cm、身長が2メートルを超える山内昌大選手はスパイクの最高到達点が353cm、ブロック時も335cmです。身長が高いと、一般的にその分高く跳ぶことができますが、身長が低くてもジャンプ力がある人はその分高く跳ぶことができます。
女子選手においては、古賀紗理那選手は身長180cmでスパイク時の最高到達点が305cm、ブロック時でも290cmです。平均してスパイク時の最高到達点は300cmを超え、ブロック時も290cmを超えることが多いです。
プレーヤー必見、最高到達点を上げる方法は
ここまで、最高到達点についてお伝えしてきましたが、最高到達点を引き上げるということは、ジャンプ力を高めるということであるとわかっていただけたと思います。ここでは、ジャンプ力強化のための方法についてお伝えします。
筋力トレーニングは欠かせない
ただ飛んでいるだけのようにも見えますが、跳躍には筋力が欠かせません。体幹をつくり、筋力を鍛えることで空中姿勢の安定につながります。大胸筋や広背筋、腹直筋のほか、下半身の大殿筋、大腰筋、ハムストリングスの筋力強化も欠かせません。これらは、体幹において多くの面積を占める筋肉になります。
助走の勢いを活かせるようにする
より高くジャンプするためには良い助走が必要です。助走の勢いと地面を蹴る力をジャンプするときのパワーに転化できれば、より高く、より滞空時間の長いジャンプができるようになります。
ジャンプをするときにはリズムを意識し、助走の勢いをそのままジャンプにつなげるようにします。また、助走に合わせてバックスイングを行いますが、助走のスピードと合わせ、小さく急ぎがちにならないように大きく後ろに振ることを意識します。飛ぶときにはしっかりと足裏に力を入れることも大切です。
助走の練習は2歩程度からはじめ、慣れてきたら3歩にするなど、自分がより高く、状態の良いジャンプができるような方法を見つけましょう。
高くジャンプしたうえで、プレーにつなげる
今回は最高到達点についてお伝えしていますが、そもそも高く、またより滞空時間の長いジャンプを飛ぶのは、より良いスパイクやブロックのためです。ただ高く飛べば良いということではありません。
空中姿勢をよくすることで滞空時間を長くしたり、滞空時間が長くなることで相手チームのブロッカーやレシーブの配置がよく見えるようになったりします。滞空時間が長いほどスパイカー自身にもコースを打ち分ける余裕ができる以外に、選択肢が増える分相手にスパイクのコースを読まれづらいというメリットもあります。
高く跳ぶことでどんな余裕ができ、どんなプレーにつなげることができるのかを考えながら練習しましょう。また、ジャンプの練習は体に大きな負荷がかかるものです。過度な練習は体が必要以上に疲れて筋肉痛になるだけでなく、怪我につながる可能性も高くなります。
練習の回数や量は十分に気をつけ、怪我につながらないよう周囲の安全にも気を配りながら行うことが必要不可欠です。
まとめ
今回は、最高到達点についてお伝えしながら、ジャンプ力を強化するための方法についてもお伝えしました。
最高到達点について知識を深めることはできたでしょうか。バレーボールでは飛ぶことは欠かせず、スパイクやブロックでも度々飛ぶことが求められます。そのため、バレーボールをプレーするうえで欠かせないのがジャンプ力です。バレーボールの観戦をするときは、高さにも注目したいですね。
<参考記事>
バレーボールのジャンプ力をアップする方法とは?筋トレ方法などを分かりやすく解説! | Activel
https://activel.jp/volleyball/Iob4C
西田有志 最高到達点を上げる!ジャンプのコツと練習方法 | FMVスポーツ
https://fmv-mypage.fmworld.net/fmv-sports/post-12714/
日本や世界の女子バレー選手の最高到達点は?ジャンプの最高記録をご紹介! | スポーツキッカー
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